鹿児島県酒造組合奄美支部・奄美大島酒造協同組合は、奄美群島の「奄美黒糖焼酎」を製造している全ての蔵が加盟している組合です。
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奄美黒糖焼酎について
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歴史的背景
奄美の島々は、琉球王朝や薩摩藩による支配、戦後のアメリカ軍政統治の時代を通して、三つの大きな支配機構に組み込まれ、島民の生活はもちろんのこと、焼酎製造についても波乱の歴史がありました。
奄美での焼酎製造の始まりは定かではありませんが、琉球王朝時代の人的交流を考えると、16世紀の半ばには琉球の蒸留酒が飲まれ、製造技術も伝えられていたと考えても不思議ではありません。
1609年に奄美の島々は薩摩藩の支配下に置かれ、その14年後に藩は焼酎の貢納を命じていることから、この頃には既に蒸留の技術が伝わっていたようです。
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江戸時代
奄美大島に遠島された薩摩藩士・名越左源太が記した「南島雑話」(1850~1855)中では、シイの実や粟、ソテツなど様々な材料を使用した島民の焼酎造りが紹介されているほか、サトウキビを絞った汁を使う「留汁焼酎」の記述があり、ここに黒糖焼酎の原形を見ることができます。
ただし、この頃の黒糖は藩の専売で、庶民が勝手に扱うことは許されないものでした。製糖期には蒸留機の「コシキ」を封印し、その期間の醸造を禁じていました。
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明治時代~昭和27年
奄美の島々では焼酎は味噌や醤油同様に家庭で造るものであり、販売のための製造はされていませんでした。明治の新政府により酒造の免許制が始まり製造に届け出と免許料が必要となってからも、様々な原料を用い自家用焼酎が造られていたと言われています。
戦後、奄美群島はアメリカ軍政下におかれ、本土と切り離され流通が制限されていた中、不足する米の代わりに売りたくても売り先の無かった黒糖が焼酎造りに多く使用されるようになり、現在の奄美黒糖焼酎につながりました。
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昭和28年~
奄美群島が日本に復帰するにあたり、酒税法の基本通達で米こうじを使用することを条件に、奄美群島だけに黒糖を使った焼酎製造が認められました。現在では、奄美群島の特産品として多くの皆様に愛飲されています。
美味しい飲み方
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ストレートロック
黒糖の甘い香りと米こうじ由来の風味が楽しめます。
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お湯割り
奄美黒糖焼酎の良さを一層引き立てる飲み方です。香りやコクが楽しめます。お湯で割ることでアルコール度数を調整でき、強いお酒が苦手な方でも美味しく飲めます。
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水割り
味や香りもすっきり爽やか。黒糖焼酎を楽しむにはやや濃いめがお勧めです。お気に入りのグラスに氷を浮かべ奄美黒糖焼酎を注ぎ、お好みでレモン果汁などを加えても美味しいです。
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カクテル
奄美黒糖焼酎をベースにすることで、いろんなバリエーションが楽しめます。例えば奄美の果物を使ったプラム割り・パッション割り・タンカン割り等がありますが、奄美黒糖焼酎をベースにして自分流の飲み方を探してみるのも面白いのでは?
造り方
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麹造り
洗米・浸漬・蒸しの工程を経て、米を冷却し米麹をゆっくりと培養する。
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一次仕込み
米麹に水と酵母を加え、一次もろみを育成する。
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二次仕込み
約7日間後に溶解・冷却した黒糖を一次もろみに加え、約14日間ほど醗酵を促す。
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蒸 留
酵母は糖分を消化し、アルコールを生成し終わると活動が停止し、そのもろみを単式蒸留器で蒸留する。
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貯蔵・熟成
蒸留した焼酎は検定後に冷却・濾過の工程を経て、タンクや樽で熟成されて瓶詰出荷される。